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広島の牡蠣見学

BGMで。




■■  随分前の休みの日(相棒は仕事)  ■■

広島の友人から、「知人が牡蠣養殖を宮島の近くでしているので、一緒に行ってみないか?」
とお誘いをいただき、滅多にない事なのでご迷惑だと知りつつお邪魔させていただきました。

■ 養殖場に到着 ■

私:「図々しくお邪魔して申し訳ございません。」
若社長:「全然大丈夫ですよ。広島牡蠣について宣伝してくださいね。。」
私:「スーパーや道の駅では牡蠣を見ますが、養殖場を拝見するのは初めてで楽しみです。」
若社長:「早速、沖の筏に行ってみましょうか?」

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大きな漁船に乗り込み沖へ

台風の時や生育を見ながら筏を何台も引っ張って移動させるので、かなりの馬力がある船で数千万円するらしい。

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仕事の道具は格好いい。

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宮島にある抑制棚(よくせいだな)

ホタテの殻に付けた牡蠣の子供をここに吊るしておいて、生命力の弱い牡蠣を落とし強い牡蠣だけ残す場所らしい。
潮の干満を利用しているとの事。
若社長:「ここは牡蠣を鍛える場所なんですよ..」

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牡蠣筏

見学させてもらった方は、こうした筏を数十枚持っておられるらしい。

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若社長:「牡蠣を引きあげてみましょうか?」
私:「いいんですか?」
若社長:「いいですよ。ちょっと待っててください。」

身軽に筏の上を歩き作業をしている姿に見とれます。

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クレーンで引きあげ

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牡蠣はホタテ貝に付いており、そのホタテは針金を通していて、一番下を切ると一気に落ちてきます。

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籠に落とします

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牡蠣殻にはムール貝・ホヤ・海藻・蟹・海老... 沢山の異物が付着しています。
ムール貝は「瀬戸内ムール」という名前で販売をしているとの事。

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若社長:「一つ開けてみましょうか?」
広島牡蠣の独特の道具の「牡蠣打ち」で器用に開けてもらいます。
若社長:「随分実入りも良くなって美味しい牡蠣になってますね。」
私:「一般には12月とか1月に良く食べられると思うんですが、今の時期が美味しいんですか?」
若社長:「鍋シーズンの時期は海水温も低く牡蠣が太っていなくて、水っぽい牡蠣が多いですね。。。」
私:「何で美味しい時期にスーパーに並ばないのですか?」
若社長:「気候が暖かくなると鍋を一般の家庭ではしなくなるので、スーパーで売れなくなるので販売しないのでは?」
私:「牡蠣は貝毒のニュースがしばしばありますが、発生するとどうなるんですか?」
若社長:「貝毒検査は毎日広島県が実施していて、貝毒がでると収穫を休みますよ。」
私:「休んでいれば大丈夫なんですか?」
若社長:「数日経てば貝毒は発生しなくなるので、検査でOKが出れば収穫を再開します..」

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私:「”ぷっくり”していて、美味しそう。。。」

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イイダコも一緒に船に..

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港へ

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沖の筏から持って帰った牡蠣は「打ち娘(うちこ)」と呼ばれる方達によって1個ずつ手で開けられます。

私:「一つずつでは大変ですね。自動で開ける機械は無いのですか?」
若社長:「ありますが、一台が一千万円くらいするらしく、スピードも人の方が速いし、綺麗に取れるらしい..」
私:「それじゃ~ 人に限りますね。みなさん外国の方ですか?」
若社長:「広島はほとんど外国の研修生の人に頼ってやっています。ベトナムの方が今は多いですね。」

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打ち娘さんが打った牡蠣は一斗缶に詰められ出荷されるそうです。
お伺いした4月は冷凍牡蠣・カキフライのような加工用牡蠣として出荷されるそうです。

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私:「これが牡蠣が付くホタテ貝ですか?」
若社長:「そうです。宮城や北海道から買うんですよ。」
私:「じゃ~ ホタテは捨てる所は無いですね..」

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私:「これは?」
若社長:「これはホタテ貝の間に通すパイプで、これを入れないと牡蠣が成長するスペースがないので、
真夏の炎天下に海の上で通す作業をするんです。牡蠣養殖では最も過酷で辛い仕事はこれなんですよ。」

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若社長:「このような状態で買います。」
私:「ほぉ~ ここには何枚くらいあるんですか?」
若社長:「ここには約250万枚位あります。これを全部手作業でパイプを通します。
私:「全く養殖業者さんのご苦労を知りませんでした。」

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パイプを針金で通して一番下の状態

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まだまだ詳しく業界の事や、養殖の方法、相場や今後の展望.. 根掘り葉掘りお聞きしたのですが、全て真摯にお話をしていただけ大変な勉強になりました。

私:「本日は大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした.. 」
若社長:「全然大丈夫です。たまには他の方とこうした時間を過ごすのも気分転換にもなるし、広島牡蠣が広まれば.... 」
私:「本当にありがとうございました...」

広島の牡蠣についてお聞きしました。
< 広島県産牡蠣 >

❖毎年10月 ~ 翌年の5月中旬頃まで収穫
❖一般的には11月~翌年の2月頃までが多く食べられますが、牡蠣の本当に美味しい時季は牡蠣が大きく太り身の味もしっかりする3月~5月初旬らしい。
❖広島のカキ養殖は竹で作られた筏で育てられ、宮城とは異なるらしい。
❖かなりキツイ仕事で後継者不足で廃業する業者が年々増えているらしい。
広島県HP
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/88/syukkasisin.html

おしまい。



Commented by naozoom at 2017-05-19 21:20
広島の牡蠣はこうして市場に出るのですね。
かつては苦手な食べ物でしたが、いつからか生牡蠣や生オイスターが
好物になった自分にはとても勉強になりました。
ありがとうございます。
Commented by beetlemomo67 at 2017-05-19 21:37
> naozoomさん
いつもありがとうございます。
異業種の方とお話しをするのが大好きで、本当に勉強に
なり良い刺激をいただきます。
これからもお願い致します。
Commented by umisanjin at 2017-05-19 23:34
こんばんは、 カキフライ大好きです。 焼いて醬油ミリンも、、、
スモークも旨いですね。
牡蠣棚、ロープに付いてる牡蠣の重量は60kgくらいあるそうですね。
とてもじゃないけど、大変な重労働ですよね。
Commented by beetlemomo67 at 2017-05-20 06:52
> umisanjinさん
いつもありがとうございます。
ブログでも少し触れたのですが、広島の牡蠣養殖で一番大変
なのは”夏の炎天下で海の上の筏で、何十万本ものホタテ貝
にパイプを通す「通し替え」という作業”との事です。
2~3日で5㎏も痩せる事があるそうです。 
私も牡蠣が好きなのですが、今度食べる時には色々考えそう..
これからもお願い致します。
Commented by jinsnap at 2017-05-21 19:40
こんばんは。
海産物大好きなのと、何かを作りこんだり、作業されたりするのを観たり知ったりするのが第好きなので、ふむふむと真剣にのめり込んで拝見しちゃいました。
宮島で食した牡蠣もこういう過程を踏んでいるのかと思うと、またちがった感覚になりました。
これから牡蠣を食しすとき、しっかりと味わっていただきますw
ありがとうございます。
Commented by beetlemomo67 at 2017-05-21 22:02
> jinsnapさん
いつもありがとうございます。
私も異業種の方との話は大好きで、若者があらゆる業界・業種
で頑張っている姿を拝見すると応援をしたくなりますね。
特に職人になられた若人は....
これからもお願い致します。
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by beetlemomo67 | 2017-05-19 06:42 | スローライフ | Trackback | Comments(6)

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